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成長痛についてのお話

子供の「成長痛」というワードは皆さんもよく耳にした事があるかと思います。

まずお伝えしたいのは10歳以上のお子さんに成長痛はないと言うことです。
その名前だけが独り歩きして、誤解を招いている様です・・・
では「成長痛」とはそもそもどのような状態なのでしょうか。

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成長痛は主に2歳~7歳頃の小児期に発生する原因不明の下肢痛(膝などの脚に起こる痛み)の事です。
夕方から夜間にかけて痛みを訴える事が多く、朝起きると何事も無かったかのようにケロッとして走り回るなど、症状の訴えに波があります。
血液検査やレントゲン検査などをしても異常はとくに見当たりません。

つまり原因ははっきりと分からない。
一定期間経過を観察しても症状がひどく悪化せず、腫れや炎症も見られない。
この様な時につける最終的な除外診断なのです。

精密検査では特定出来ないのですが、成長痛と思われる子供は調べると、どうやら家庭環境に変化がある事が多い様です。
「下の子が生まれた」とか「お母さんが働きに出た」など、この様な心理的不安が引き起こしている様です。

でも嘘や仮病で気を引こうとしているのではなく、本当に痛いので怒らないであげましょう。

周りの環境の変化について行けず、不安を感じると発生してくるごく正常なものなので「優しく真剣に見守ってあげる」「手で触れてさすってあげる」この様なことで自然と痛みは治まります。

これを踏まえた上でも、10歳以上のお子さんには成長痛はないということなのです。
スポーツをしていて成長痛になる事はありません。
また、骨が成長する過程で痛んできている訳でもありません。

成長痛と言うネーミングから
「うちの子は健やかに体が成長していて、それに伴う痛みだから心配は要らないわね」
なんて思ってしまいがちですが、
その痛みはそもそも成長痛ではない可能性があるのです。

スポーツをし過ぎて痛むのならスポーツ障害の可能性があり、放っておくと重篤化する事があります。

また、夜いきなり足を痛がり出したとしても骨腫瘍(骨の癌)が潜んでいる事もあります。

成長痛は最後に下る診断ですから安易に判断せず、まず原因を探る事が大切ですね。


今度からお子さんと接する時には、
そんな事も頭の片隅置いて観察してみるのも良いかも知れません。




by jyuaimitsu | 2015-04-15 09:00 | Comments(0)

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